2015年1月7日水曜日

2015-01-07

日本経済の成長に向け小手先だけの策ではなく、狙いを定めてしっかりと準備をしたい。

2015/1/7付

 ぽつりぽつりと遅れて届いていた年賀状もそろそろ尽きた。テレビ画面や街角から晴れ着姿は消え、携帯に着信する仕事のメールが2通、3通と増えていく。どこか知らない場所で、始動ボタンはもう押されている。加速する時間に追いつこうと焦る自分がここにいる。

▼フィギュアスケートの大会で、解説者がふと漏らしたひと言を思い出す。「ジャンプが成功するかどうかは助走で8割は分かります」。氷から足が離れるその瞬間までの姿勢、速度、角度、そして顔の表情から読み取れる「気」の流れ。目を凝らして回転を数えるまでもなく、華麗に決まる跳躍は、助走のときから美しい。

▼懸命に走る通勤電車を、ほんのわずかな加速の差で新幹線がゆっくり、ゆっくりと抜いていく。空気を切り裂く最高速も迫力があるが、都会を抜け出すまで徐行で悠々と流す勇姿に出会うと、なぜだろう胸がキュンとする。助走する新幹線には「気」が満ちている。さて新しい年に向かう自分はどうか。日本経済はどうか。

▼成長を約束した安倍政権を試すかのように、株価が下がった。とはいえ財政で小手先の策を打とうと焦るのは禁物だろう。ジャンプのポイントを外せば、大切な国のお金が無駄になりかねない。英語にこんな格言がある。「もっと遠くまで跳びたいなら、ちょっと後ろに下がるとよい」。狙いを定めて冷静な助走をしたい。
ぽつりぽつりと遅れて届いていた年賀状もそろそろ尽きた。テレビ画面や街角から晴れ着姿は消え、携帯に着信する仕事のメールが2  :日本経済新聞











[因]
華麗に決まる跳躍は、助走のときから美しい。

[果]
狙いを定めて冷静な助走をしたい。

<編集過程>
日本経済の成長に向け小手先だけのさくではなく、狙いを定めてしっかりと準備をしたい。
日本経済の成長に向け小手先だけの策ではなく、狙いを定めてしっかりと準備をしたい。

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