2017年2月24日金曜日

2017-02-24

世界中の映画人の胸に迫る天才職人の故・鈴木清順監督は、世におもねらぬ生き方だった。

 極彩色の映像をちりばめた「ピストルオペラ」のなかで、鈴木清順監督は女の殺し屋に印象的なセリフを言わせている。「左から右へと、現れては消えていく」――。この世の営みをすべて生々流転と見定め、虚無感と喪失感を漂わせる清順ワールドを象徴する言葉だ。

▼背景にあったのは戦争体験である。学徒出陣でフィリピンへ向かうが輸送船が撃沈され、まさに九死に一生を得て戦後を生きた。「あたしは日本橋の江戸っ子ですからね。生まれたのは関東大震災の年。刹那的な気分が染みついてますよ」。傘寿を迎えたころのインタビューでそう語り、人懐っこく笑った顔が忘れがたい。

▼日本映画界の異端児ながら欧米にもたくさんのファンを持つ清順さんが、93歳で逝った。ふすまを開けるとぱっと色が変わる、空に浮かぶ月が緑色……。独特の美意識から生まれた作品は魔物のような魅力をまとい、ときに論争の的になった。仕掛けが満載の「殺しの烙印(らくいん)」に日活社長は怒り、とうとう映画界を追われる。

▼そんな時代にも淡々と次の機会を待ち、やがて華々しい復活を遂げた。戦争で命を失いかけた人の、世におもねらぬ生き方がそこにあったのだ。米アカデミー賞の有力候補「ラ・ラ・ランド」のチャゼル監督は、清順美学の極致「東京流れ者」にいたく刺激されたという。世界中の映画人の胸に迫る、天才職人の死である。
極彩色の映像をちりばめた「ピストルオペラ」のなかで、鈴木清順監督は女の殺し屋に印象的なセリフを言わせている。「左から右へ  :日本経済新聞

キーワード
キーワード 点数 頻度
映画 17.2 32/32
清順 16.4 31/32
鈴木 14.1 28/32
監督 9.9 22/32
世界中 11.4 21/32
職人 3.5 10/32
天才 3.5 10/32
戦争 3.5 10/32
迫る 3.5 10/32
胸に 3.5 10/32
作品 3 9/32
異端児 3.2 8/32
体験 2.6 8/32
美意識 2.7 7/32
日本 2.2 7/32
※キーワードは、Twitterに「#sjyouyaku」のタグを付けて投稿されているデータを利用し、多くのみなさんが使ったキーワードをまとめています。  点数は、みなさんが使ったキーワードをもとに、算出しています。  カンタンな採点基準として、あくまで目安程度にご利用ください。
採点例) 世界中11.4映画17.2人の胸に3.5迫る3.5天才3.5職人3.5の故・鈴木14.1清順16.4監督9.9は、世におもねらぬ生き方だった。
合計 83.0点 ※あくまで目安です。 2017年02月24日春秋要約まとめ 以下の皆様のツイートをまとめさせて頂いております。 なにか不都合がございましたら、TwitterのDMでご連絡頂けますと幸いです。 @mochi960403 @tanakaysk @oniontomatowow @GUYPAPA @uemurasa1 @izurapid @syunjuYouyaku @niko_25 @toraichi_kure @_ariyoshifan_ @onomae117t @Tokyo_nobuo50 @raku0919 @BaureAPX @AbuHachiTraz @tibisukepon @piko_in_naniwa @wataroocom11 @w02JAt5JFDPMeRR @JT0000000000000 @katope007 @kdynaoki0711 @yasu94744434 @yankee_fukuoka @Mah0x @yama32898 @Tyoutarou1 @61IshiSan @yamamot31397400 @kngonzo @yuukun2002 @no1kigyou [因] 世界中の映画人の胸に迫る、天才職人の死である。 [果] 世におもねらぬ生き方がそこにあったのだ 編集過程 世界中の映画人の胸に迫る天才職人の故・鈴木清順監督は、世におもねらぬ生き方だった。 世界中の映画人の胸に迫る天才職人鈴木清順監督は、世におもねらぬ生き方があった

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