原発事故以来廃墟と化した帰還困難区域が、元の活気を取り戻すのはそう簡単ではない。
数日前、福島県いわき市から国道6号を北へ向かって車を走らせた。好天の中、群青色の太平洋が光る。白い花は梅か。やがて「この先、二輪車、歩行者は通行禁止」といった表示が目立ち始める。原発事故の影響で放射線量が高いレベルのままの「帰還困難区域」だ。
▼民家の入り口は鉄パイプと金網で封鎖されている。飲食や衣料のチェーン店は、高々と看板を掲げてはいるが中に人けはない。ガソリンスタンドを一面の雑草が覆う。信号は黄が点滅しているだけの所が多い。交差する道から車も人も来ないのだ。日本の歴史上、初めて出現したと思われる光景だが、すでに6年が過ぎた。
▼国費での除染も進め、5年先には住民が戻って来られる段取りにはなっている。しかし、他の地区の前例から、ふるさとが元の活気やにぎわいを取り戻すのは、そう簡単ではあるまい。平穏な暮らしを奪った事故への怒りや無念。さまざまなわだかまりを胸に、数十年とされる廃炉への工程を身近にしながらの日々になる。
▼「チッソの人の心も救われん限り、我々も救われん」。石牟礼道子さんが水俣病患者のこんな言葉を書き留めている。直後にこう添えた。「そこまで言うには、のたうち這(は)いずり回る夜が幾万夜あったことか」。甚大な厄災を、年月をかけて乗り越えた魂の粘り強さと気高さを感じる。郷土を取り戻す道をも照らすようだ。
数日前、福島県いわき市から国道6号を北へ向かって車を走らせた。好天の中、群青色の太平洋が光る。白い花は梅か。やがて「この :日本経済新聞
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キーワード |
点数 |
頻度 |
取り戻す |
20.9 |
16/22 |
郷土 |
10.5 |
13/22 |
魂の |
8 |
11/22 |
乗り越えた |
10.9 |
10/22 |
気高さ |
8.5 |
10/22 |
粘り強さ |
9.8 |
10/22 |
照らす |
7.2 |
9/22 |
道 |
4.2 |
9/22 |
厄災 |
4.9 |
8/22 |
困難区域 |
3.5 |
5/22 |
活気 |
2.5 |
5/22 |
原発事故 |
3.5 |
5/22 |
復興 |
2.5 |
5/22 |
甚大な |
3 |
5/22 |
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2017年03月11日春秋要約まとめ
以下の皆様のツイートをまとめさせて頂いております。
なにか不都合がございましたら、TwitterのDMでご連絡頂けますと幸いです。
@mochi960403 @61IshiSan @syunjuYouyaku @kapi34304894 @toraichi_kure @Tyoutarou1 @mmu @aaf08740 @tibisukepon @betisan @wataroocom11 @onomae117t @tanakaysk @no1kigyou @yama32898 @katope007 @yankee_fukuoka @yasu94744434 @yuukun2002 @yamamot31397400 @raku0919 @kngonzo
[因]
原発事故の影響で放射線量が高いレベルのままの「帰還困難区域」
[果]
ふるさとが元の活気やにぎわいを取り戻すのは、そう簡単ではあるまい
編集過程
原発事故以来廃墟と化した帰還困難区域が、元の活気を取り戻すのはそう簡単ではない。
ふるさとが元の活気やにぎわいを取り戻すのは、そう簡単ではあるまい
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