2014年8月29日金曜日

2014-08-29

ツケ代などの消滅時効の統一をきっかけに、身近な民法に触れるのも悪くない。

2014/8/29付

 どなた様に限らず、現金でお願いいたします。こんな貼り紙を、飲食店などでたまに目にする。いまでは「クレジットカードは使えません」を意味することも多いだろうが、もとは「ツケお断り」の意思表示である。裏返せばそれだけツケが通用していたということだ。

▼ツケ払いでたまった飲み代を、年の瀬に店のママさんが徴収して回る。そんな職場風景も昭和の昔はそこかしこで見られた。笑顔を浮かべていても、いつもと違うママの気迫の表情。なにしろその年のうちに取り立てないと、飲み代のツケは1年たつと回収の権利がなくなるのだから無理もない。法律では消滅時効という。

▼民法はこの消滅時効を細かく規定している。飲食代は1年で、弁護士費用は2年、診察料は3年といった具合だ。ややこしさゆえ、トラブルも起きる。そこでこれをわかりやすく、5年に統一する民法の改正案がまとまった。ツケの支払い請求を無視する不心得者にも、少なくともママは5年の長期戦で臨むことができる。

▼法律と聞けばお堅い世界と思うが、改正案には飲み代に限らず身近な問題が広く含まれる。たとえばそれまで規定がなかった家を借りる際の敷金や、商品を買うときの約款についてもルールが設けられる。なじみの薄かった民法を肴(さかな)にして、行きつけの店で一献傾けるのも悪くない。もちろんここは現金払いで済ませたい。
どなた様に限らず、現金でお願いいたします。こんな貼り紙を、飲食店などでたまに目にする。いまでは「クレジットカードは使えま  :日本経済新聞











[因]
消滅時効の統一

[果]
民法に触れるのも悪くない。

<編集過程>
飲食代や弁護士費用や診察料の消滅時効を5年への統一する改正をきっかけに、民法に触れるのも悪くない。
飲食代や弁護士費用等の消滅時効を5年へ統一する改正をきっかけに、民法に触れるのも悪くない。
消滅時効を5年で統一をきっかけに、身近な民法に触れるのも悪くない。
飲食代や弁護士費用等の消滅時効統一をきっかけに、身近な民法に触れるのも悪くない。
ツケ代などの消滅時効の統一をきっかけに、身近な民法に触れるのも悪くない。

0 件のコメント:

コメントを投稿