2014年11月22日土曜日

2014-11-22

期待が冷め始めている安倍政権に、今度の解散・総選挙で有権者はどんな審判を下すのか。

2014/11/22付

 人間の脳は楽観主義なのだそうだ。米ニューヨーク大学の研究によれば、過去の幸福な記憶よりも未来に起こることの方を「明るい」と思う人が多かった。脳は未来の幸福な出来事を想像した時に最も活性化するという(クリス・バーディック著「『期待』の科学」)。

▼明日への期待が持てれば、人の行動も変わってくる。そう仕向けることが安倍晋三政権の経済政策、アベノミクスの柱の一つだ。大胆な金融緩和でデフレ脱却へのムードを盛り上げる。株高を演出して給料が増える期待を高め、個人消費を押し上げる。そんなシナリオは脳科学の研究成果も参考にしているのかもしれない。

▼衆院が解散になり、事実上の選挙戦が始まった。この2年のアベノミクスを有権者はどう評価するだろう。最初は大企業が潤い、水が滴り落ちるように中小企業にも恩恵が及ぶという筋書きだった。ところが下請け企業などからは、こちらは蚊帳の外だという声が聞こえてくる。「期待」が冷め始めているようにもみえる。

▼こんどの解散・総選挙に疑問を持つ人も少なくあるまい。明確な説明がまだない小渕優子前経済産業相らの政治資金問題は、リセットされてしまうのか。企業に女性社員の育成や登用を促す法案の成立も先送りされた。期待が高い時ほど裏切られた時の落胆は大きいものだ。有権者は安倍政権にどんな審判を下すだろうか。
人間の脳は楽観主義なのだそうだ。米ニューヨーク大学の研究によれば、過去の幸福な記憶よりも未来に起こることの方を「明るい」  :日本経済新聞











[因]
「期待」が冷め始めているようにもみえる

[果]
こんどの解散・総選挙に有権者は安倍政権にどんな審判を下すだろうか

<編集過程>
「期待」が冷め始めているようにもみえる安倍政権、こんどの解散・総選挙に有権者は安倍政権にどんな審判を下すだろうか
「期待」が冷め始めている安倍政権に、こんどの解散・総選挙に有権者はどんな審判を下すだろうか
期待が冷め始めている安倍政権に、今度の解散・総選挙で有権者はどんな審判を下すのか。

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