2014年2月12日水曜日

2014-02-12

他国との類似性回避のため自国の独自性追求も大事だが、平和的な解決が大前提である。

2014/2/12付
 カザフスタンのナザルバエフ大統領が先週、国名の変更を提案した。新しい呼び名の候補として打ちだしたのは「カザフエリ」。カザフ語で「カザフ人の国」という意味だそうだ。実をいうと現在の国名も同じ意味。どうも大統領は「スタン」がお気に召さないらしい。

▼モンゴルは末尾に「スタン」とついていないから外国人に魅力的なのだ――。国名を変えるという大胆な提案の理由について、大統領はこう説明したとか。北はカザフスタンから南はパキスタンまで、ユーラシア大陸中央部には「スタン」で終わる国がいくつもある。大統領としては自国の独自性をアピールしたいようだ。

▼ニュージーランドではキー首相が、国旗のデザインを改めようと提案している。隣国オーストラリアの国旗と似すぎている、というのが理由だ。見比べると、確かにどっちがどっちか迷う。首相は「個人的な好み」として、ラグビーの同国代表「オールブラックス」の象徴でもあるシダをあしらったデザインを推している。

▼外洋との接点がないカザフスタンと、四方を外洋に囲まれたニュージーランド。お国柄は随分と違うが、国としての独自性を追い求める思いを両首脳がはからずも共有した。そんな印象だ。時として国には、そんなダイナミズムが求められるのだろう。もちろん、透明性の高い手続きで平和的に進むことが大前提だけれど。
カザフスタンのナザルバエフ大統領が先週、国名の変更を提案した。新しい呼び名の候補として打ちだしたのは「カザフエリ」。カザ  :日本経済新聞

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