2014年2月19日水曜日

2014-02-19

日韓不仲の悪循環を解消するために、韓国を自分の目で見て素顔の韓国を知ってほしい。

2014/2/19付

 「日本海を韓国式に東海と呼ぶ法案を米国の州議会が可決」「米国には従軍慰安婦の碑を建立した町も」「伊藤博文を暗殺した安重根の記念館が中国に開館」――。日々伝えられる、この種のニュースを聞き流せる日本人は少なかろう。ネット空間など罵詈雑言(ばりぞうごん)の嵐だ。

▼たしかに愉快な話ではない。しかし韓国人や世界のコリアン系の人々は、みんなこういう騒ぎに明け暮れているのだろうか。百聞は一見にしかず。限られた情報で判断するより、一度この目でかの国を見るのも手だ。日本にいちばん近く、とても似ているがやっぱり違う不思議な世界がそこにある。日帰りでだって行ける。

▼ところが日本人旅行者は減りつづけているという。なんだかキライだから行かない。そんな人が増えれば素顔の韓国は日本人の視界から消えて、ますますキライが幅をきかせる悪循環である。サッカーのワールドカップ共催や韓流ブームで日韓は長年のわだかまりをずいぶん解消した。あの融和ムードを忘れてはなるまい。

▼国と国とが不仲だからこそ草の根レベルの交流を……などときれい事は言わないが、買い物ツアーでもいい、焼き肉三昧も悪くない、つながりを少しでも増やすことだ。はやりの「嫌韓本」やネット世論に気を取られず、思いきってソウルの街角の食堂にでもまぎれ込んでみればいい。普通の人々の息遣いが知れるだろう。
「日本海を韓国式に東海と呼ぶ法案を米国の州議会が可決」「米国には従軍慰安婦の碑を建立した町も」「伊藤博文を暗殺した安重根  :日本経済新聞

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