2014年2月20日木曜日

2014-02-20

他国との過当競争が進むスマホ市場で、国産メーカーに力強さを感じる日は来るだろうか。

2014/2/20付

 「靴メーカーでも明日からスマホを作ることができる」。中国の電機業界ではこう語られているそうだ。実際、炭鉱の経営者やソフトウエア開発会社の経営者ら、異業種からの参入が相次いでいる。一昨年に政府が確認したメーカーは377社あったというから、驚く。

▼当然のことながら競争は激しい。中国最大の電気店街とされる広東省深圳市の華強北では、1台につき1万円以下で売られているスマホが珍しくない。値段だけではない。画面が飛び出してくるような3D映像を見ることができる製品がある。女性にターゲットを絞り、カラフルなデザインと独自アプリで勝負する製品も。

▼すさまじい価格破壊が進行する一方、多彩なスマホが次から次に登場している印象だ。原動力はもちろん、靴メーカーでも、と言われるほどに参入障壁が低くなったこと。背景には、スマホの頭脳に当たるチップを製造する半導体メーカーの戦略がある。自社製のチップと一緒にスマホ全体の設計図も売り込んでいるのだ。

▼事情はインドでも似ているようで、地場メーカーが作る1万円前後の「100ドルスマホ」が人気という。世界的にみると「2013年は低価格スマホ元年だった」とも。中国からは過当競争を心配する声も聞こえてくるが、日本の消費者としてはいささか羨ましい。国産メーカーにダイナミズムを感じる日は来るだろうか。
「靴メーカーでも明日からスマホを作ることができる」。中国の電機業界ではこう語られているそうだ。実際、炭鉱の経営者やソフト  :日本経済新聞

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