2014年5月31日土曜日

2014-05-31

拉致被害者の再調査は、北朝鮮に惑わされぬよう安部首相には冷静な交渉をお願いしたい。

2014/5/31付

 北朝鮮が、拉致された人々ら彼(か)の国にいる可能性のある日本人の安否を再調査することを約束したという。もちろん悪いニュースではないのだが、あの国の座標軸はゆがんでいる、ともう身にしみている。こんどこそ前進か、と期待しつつも、半身に構えざるを得ない。

▼言い出せばキリはないのだ。そもそも拉致は無辜(むこ)の市民に対する北朝鮮の国家犯罪である。日本側が認めた拉致被害者17人のうち、2002年に帰国した5人をのぞくと、8人が死亡し4人は入国していない、というのが北朝鮮の言い分だったが、その間に横田めぐみさんの遺骨と称して別人のものを出してきたりもした。

▼今回の日朝の合意には「従来の立場はあるものの(再調査する)」との北朝鮮側の文言がある。その立場とは「拉致問題は解決済み」ということだろうから、「これまでウソをついていた」と白状したに等しい。調べるまでもなく被害者の現況を知っている、と思って勘繰りともいえまい。筋の通らぬ話ばかりなのである。

▼「すべてのご家族がお子さんたちを抱きしめる日がくるまで使命は終わらない」。おととい安倍首相が力を込めたこの一節、そういえばことし初めの施政方針演説にも入っていた。情に訴えるのが得意なのだ。ただし、前のめりは困る。相手のゆがんだ座標軸に惑わされることのないよう、冷めた頭での交渉をお願いする。
北朝鮮が、拉致された人々ら彼(か)の国にいる可能性のある日本人の安否を再調査することを約束したという。もちろん悪いニュー  :日本経済新聞











[因]
拉致被害者の再調査への合意

[果]
冷静な交渉をお願いしたい。

<編集過程>
北朝鮮は拉致被害者の再調査への合意はしたものの、安部首相には冷静な交渉をお願いしたい。
北朝鮮は拉致被害者の再調査への合意したものの、安部首相には冷静な交渉をお願いしたい。
北朝鮮は拉致被害者の再調査への合意したものの、相手に惑わされること無く安部首相には冷静な交渉をお願いしたい。
北朝鮮は拉致被害者の再調査への合意したものの、相手に惑わされること無く安部首相には冷静な交渉をお願いしたい。
拉致被害者の再調査は、北朝鮮に惑わされぬよう安部首相には冷静な交渉をお願いしたい。

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