2014年9月2日火曜日

2014-09-02

かつて敵対していたドイツが、ポーランドの西欧仲間入りを後押ししていることは意外だ。

2014/9/2付

 欧州連合(EU)の多数決は各国が1票ずつを投じるわけではない。最も多いのが独仏伊英4カ国の29票、少ないのはマルタの3票。加盟28カ国をあわせると352票になり、そのうち260票で「可決」というのが一応の決まりだ。ではポーランドの持ち分は何票か。

▼答えはスペインと同じ27。人口3800万とはいってもドイツの8200万と比べれば半分に満たず、10年前にEUに入った新参の旧社会主義国である。その割に票の持ち分が優遇されているのだが、今度はトゥスク・ポーランド首相(57)が次のEU大統領に決まった。東欧出身者が初めて就くEUの主要ポストである。

▼折しも、ドイツが西からポーランドに侵攻して第2次世界大戦が始まったのは75年前のきのう9月1日のことだ。東側からは旧ソ連が攻め込み、密約を結んでいた独ソ両国が領土を分け合って占領した。ポーランドはヨーロッパで最も徹底的に破壊された国であり、当然、ドイツ憎し、ソ連(ロシア)憎しの感情は根強い。

▼曲折はあっても対独関係はよくなっている。ざっくりいえば、西欧の仲間入りをドイツが応援したからだ。票の優遇はドイツの後ろ盾あってだし、トゥスク新大統領もメルケル独首相が推したという。ポーランドはドイツとソ連が一度は本気で潰しにかかった国である。その国の首相がEUを代表する。小さな話ではない。
欧州連合(EU)の多数決は各国が1票ずつを投じるわけではない。  :日本経済新聞











[因]
戦時中に独ソによって徹底的に破壊されたポーランド

[果]
ポーランド首相がEUを代表することは小さな話ではない

<編集過程>
かつて独に徹底的に破壊されたポーランドの首相が、独の後押しによってEUを代表することは小さな話ではない
かつて独に徹底的に破壊されたポーランドの首相が、独の後押しでEU代表に就任することは小さな話ではない
かつて独に徹底的に破壊されたポーランドの首相が、独の後押しでEU代表に就任することは小さな話ではない
かつてドイツが本気で潰しにかかったポーランドを、ドイツが応援し西欧の仲間入り
かつて敵対していたドイツが、ポーランドの西欧の仲間入りを応援していることは意外だ。
かつて敵対していたドイツが、ポーランドの西欧仲間入りを後押ししていることは意外だ。
かつて敵対していたドイツが、ポーランドの西欧仲間入りを後押ししていることは意外だ。

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