2014年9月6日土曜日

2014-09-06

危機的状況でも慢心のアルゼンチンは、世界経済の現実に気づかなければ破綻しかねない。

2014/9/6付

 デフォルト騒動に揺れるアルゼンチンを訪ねる機会があった。預金者が銀行に長蛇の列をつくり、デモ行進と失業者が街中にあふれ、ブエノスアイレスは緊迫に包まれている……。そんな光景を想像して身構えていたが、真実はその逆だった。実にのどかな空気である。

▼ところ変われば、善悪の物差しも変わる。この国では貪欲な米国のハゲタカ・ファンドが悪者で、自分たちは被害者である。債務不履行?冗談じゃない。債務再編に応じた93%の債権者には、きちっと返済しているではないか。ゴネ得で一獲千金を狙う連中など懲らしめてやるべきだ。当局者からそんな答えが返ってきた。

▼その誇り高きタンゴの国で、新種の恐竜の化石が見つかった。ゾウ12頭分という大きさに、研究者は腰を抜かしたという。地球上で動物がどこまで巨大になりうるのか。既成概念を塗り替えるほどの発見だそうだ。8千万年前の太古の地上では生を謳歌したが、環境の変化で洪水が起こり、泥沼にはまって絶滅したらしい。

▼洗練された文化と世界一おいしいとされる牛肉。豊かな穀物に恵まれ、シェールガスまである。鎖国しても生存できるという余裕なのか。アルゼンチンは外からの批判を気にする風でもない。デフォルト騒動が収束したとしても、世界経済の現実に気づかなければ、化石が発見された巨大恐竜と同じ運命をたどりかねない。











[因]
デフォルト危機を他国のせいにしているアルゼンチン

[果]
世界経済の現実に気づかなければ破綻しかねない。

<編集過程>
デフォルト危機を他国のせいにしているアルゼンチンは、世界経済の現実に気づかなければ破綻しかねない。
豊富な資源を持つがゆえに危機感のないアルゼンチンは、世界経済の現実に気づかなければ破綻しかねない。
危機に瀕する状況でも豊富な資源を持つがゆえに危機感のないアルゼンチンは、世界経済の現実に気づかなければ破綻しかねない。
危機的状況でも豊富な資源を持つがゆえに危機感のないアルゼンチンは、世界経済の現実に気づかなければ破綻しかねない。
危機的状況でも慢心のアルゼンチンは、世界経済の現実に気づかなければ破綻しかねない。

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