2014年6月17日火曜日

2014-06-17

日本は、男女・官民を同列にみる精神に乏しく、成長戦略の政策効果が薄まる恐れがある。

2014/6/17付

 中世アイスランドの説話にこんな物語がある。首長格のフラフンケルは白馬を持ち、神の馬として誰の騎乗も許さなかった。ある日、羊をちりぢりにしてしまった若い羊飼いの前に馬が現れる。彼はこれにまたがり羊を集め終えた。怒った有力者は若者を殺してしまう。

▼羊飼いの父トールビョルンはすぐ談判に行った。なだめようとフラフンケルは、夏に乳牛、秋に肉を贈ろうなどと申し出た。だが父親は、裁判を主張する。勝って所領を差し出させた。身分が違っても対等の立場で扱われることを求めたわけだ。そうした自立した個人を歴史家の堀米庸三は「中世の光と影」で描いている。

▼ゲルマン民族は自主独立を重んじ、支配者に束縛されるのを嫌った人々がアイスランドへ渡ったという。どの人も分け隔てなく、互いの人格や権利を認め合う。伝統は今も生きているのだろう。世界経済フォーラムが経済や政治などの分野について男女平等の度合いを指数化する調査で、アイスランドは5年連続で1位だ。

▼オトコ社会を壊し、女性の活躍を促す。官の不要な規制をなくし、民の力を引き出す。日本の成長戦略はそれを狙うが、問題は男と女、官と民を心の内から同列にみる精神が社会に流れているかだ。女性は家庭に入るもの、民はお上に従うものといった感覚は意外に残っている。いろいろな政策も効果が薄まる恐れがある。
中世アイスランドの説話にこんな物語がある。首長格のフラフンケルは白馬を持ち、神の馬として誰の騎乗も許さなかった。ある日、  :日本経済新聞











[因]
男社会を壊し、女性の活躍を促す。官の不要な規制をなくし、民の力を引き出す。日本の成長戦略

[果]
効果が薄まる恐れがある。

<編集過程>
互いの人権を認め男女平等指数1位のアイスランドと比べ
日本は男女、官民を同列に見る精神が足りないので、色々な政策効果が薄まる恐れがある。
日本は男女・官民を同列に見る精神に乏しいので、成長戦略の政策効果が薄まる恐れがある。
日本は、男女・官民を同列にみる精神に乏しく、成長戦略の政策効果が薄まる恐れがある。

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