2014年6月18日水曜日

2014-06-18

知略が得意なロシアとの外交は、北方領土問題を抱える日本にとっても他人事でない。

2014/6/18付

 小さな緑色の男たち――。米国の漫画やSF映画は、空想上の火星人を、そんな姿で描くことが多い。アニメの「トイ・ストーリー」にも登場するから、おなじみだろう。どこからともなくゾロゾロと現れる正体不明の連中。規律が正しく、無駄がない行動が不気味だ。

▼その火星人になぞらえて、ウクライナ東部で活動するロシアの工作員も「小さな緑色の男たち」と呼ばれるそうだ。親ロシア派のウクライナ人に交じり、分離主義や社会不安をあおるのが使命らしい。緑色の制服を着ているが、正規のロシア軍ではない。米国の外交官は「何とか彼らの侵入を止めなければ」と焦っていた。

▼親欧米のポロシェンコ政権が発足した後も、ウクライナ東部の混乱は収まらない。無理やり言うことを聞かせるつもりなのだろう。ロシアはついに天然ガスの元栓を締めた。代金を滞納したからという理由だが、燃料がなくなって困るのは一般市民や企業である。エネルギーを武器として使うのは、人道的な問題をはらむ。

▼小さな緑色の男たちは、テレビに出るのが大好きなようだ。カメラを向けられ、親ロシア精神や米欧批判を冗舌に語るイケメン隊長が、あちこちの放送局に映っていた。ガスだけでなく情報もまた武器となる。知略が得意なロシアとどう向き合うか。北方領土の返還という大問題を抱える日本にとり、対岸の火事ではない。
小さな緑色の男たち――。米国の漫画やSF映画は、空想上の火星人を、そんな姿で描くことが多い。アニメの「トイ・ストーリー」 :日本経済新聞











[因]
エネルギーや情報を武器に知略を得意とするロシア

[果]
北方領土の返還という大問題を抱える日本にとって、対岸の火事ではない。

<編集過程>
エネルギーや情報を武器に知略を得意とするロシアとどう向き合うかは、北方領土の返還という大問題を抱える日本にとって、対岸の火事ではない。知略を得意とするロシアとどう向き合うかは、北方領土問題を抱える日本にとって、対岸の火事ではない。
知略を得意とするロシアとの外交は、北方領土問題を抱える日本にとっても対岸の火事ではない。
知略が得意なロシアとの外交は、北方領土問題を抱える日本にとっても他人事でない。

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