2014年6月21日土曜日

2014-06-21

訪日外国人急増による運転手不足問題に対し、旅行者も事業者も満足できる策を考えたい。

2014/6/21付

 パスカルといえば、「考える人」の彫像が思い浮かぶ。沈思し続け「人間は考える葦(あし)である」と説いた。人間は自然の中で最も弱い葦にすぎないが、宇宙が自分を簡単につぶせると知っている。だから宇宙よりも尊い。考えが人間の尊厳や偉大さをつくる、とも言った。

▼39歳で没した天才は数学、物理の法則を見つけ計算器も発明する。晩年は信仰に生き、貧者の救済に腐心していた。あるとき、ちょっと変わった事業を思いつく。世界初の公共交通機関といわれる乗合馬車だ。それまで貴族が独占していた乗り物を一般市民に有料で開放し、もうけは慈善にあてる。一挙両得の着想だった。

▼会社を設立し1662年、パリで定期路線を開業。喜んだ市民が殺到し大成功した。これが現代のバスの起源となる。そのはるか子孫の観光バスが千客万来で困っているという。外国人の訪日が急増して車両が足りない。運転手不足も深刻で、修学旅行にも支障が出ている。運賃引き上げが増えそうで利用者の不満も募る。

▼昨年、外国人の訪日が初めて1千万人を超えた。政府は東京五輪の2020年に2倍に増やす目標を掲げる。必要なのは、東京だけでなく地方へも広く旅できる環境だろう。早すぎる躓(つまず)きを奇貨として工夫を始めることだ。ここはひとつ、パスカルにならって、旅行者も事業者も満足できる一石二鳥の妙案を考え出したい。
パスカルといえば、「考える人」の彫像が思い浮かぶ。沈思し続け「人間は考える葦(あし)である」と説いた。人間は自然の中で最  :日本経済新聞











[因]
外国人訪日急増による運転手不足

[果]
旅行者も事業者も満足できる案を考えたい。

<編集過程>
訪日外国人の急増による運転手不足に対して、旅行者も事業者も満足できる策を考えたい。
訪日外国人急増による運転手不足に対して、旅行者と事業者が一挙両得できる策を考えたい。
訪日外国人急増による深刻な運転手不足問題に対して、旅行者と事業者が一挙両得できる策を考えたい。
訪日外国人急増による深刻な運転手不足問題に対して、旅行者も事業者も満足できる策を考えたい。
訪日外国人急増での深刻な運転手不足問題に対して、旅行者も事業者も満足できる策を考えたい。
訪日外国人急増による運転手不足問題に対し、旅行者も事業者も満足できる策を考えたい。

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