2014年10月7日火曜日

2014-10-07

台風の去来により、人が協力しあう姿をみると、他人を思う心の大切さに気づく。

2014/10/7付

 列島に混乱の渦を起こした台風18号が足早に去っていった。多くの家が水浸しになった。増水や土砂崩れで死傷者が出た。できればもう来てほしくないが、思いを新たにさせられることも2つある。過ぎ去った後の青空の美しさ。そして、普段は忘れがちな人間の絆だ。

▼「必ず安全にお送りしますので、今しばらくご辛抱ください」「改札は結構ですから、スルーでお進みください」。緊張した車掌や駅員の声から、通勤の足を預かる責任感が伝わってくる。満員電車で普段はライバルかもしれない他の乗客が、いつのまにか同志になっている。天災には、人の気持ちを結ぶ力があるらしい。

▼台風という日本語は、それほど古くない。与謝野晶子が「台風という新語が面白い」と、大正初期の随筆で書いている。それまでは野分と呼ぶのが普通だった。明治生まれの歌人は「野分には俳諧や歌の味はあるが科学の味がない」という。さらに百年が過ぎ、交通や社会基盤が発達した今は、台風の含意もまた変わった。

▼自然には善意も悪意もない。それは何億年も前から同じだ。変わったのは、人間の側の事情である。都市に住むようになり、速度と効率を重んじ、忙しさのあまり他者を思いやる心が薄れてはいないか。台風の去来は、人が大切な何かを思い出すための時間かもしれない。「大いなるものが過ぎ行く野分かな」(高浜虚子)
列島に混乱の渦を起こした台風18号が足早に去っていった。多くの家が水浸しになった。増水や土砂崩れで死傷者が出た。できれば  :日本経済新聞











[因]
台風の去来により

[果]
他人を思いやる心の大切さに気づく。

<編集過程>
台風の去来により、他人を思いやる心の大切さに気づく。
台風の去来により、他人を思いやる心の大切さに改めて気づく。
台風の去来により人々が一致団結する姿を見ると、他人を思いやる心の大切さに改めて気づく。
台風の去来により一致団結する姿を見ると、他人を思いやる心の大切さに改めて気づく。
台風の去来により、人が協力する姿をみると、他人を思いやる心の大切さに改めて気づく。
台風の去来により、人が協力しあう姿をみると、他人を思う心の大切さに気づく。

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