2014年10月24日金曜日

2014-10-24

相反する成長戦略と財政再建の折り合いをつけ解決しないと、日本経済は再下降する。

2014/10/24付

 東京・神田の古書店街は奥が深い。本が買えるだけではない。未発表原稿や日記など貴重な史料が発見される。大学などの蔵書も集まっているからだろう。先日も哲学者ヘーゲルが書き込みをした自身の最初の著作が見つかった。メモからは当時の様子が窺(うかが)えるという。

▼ヘーゲルといえば、弁証法を思い出す。見つかった著書に早くもこのアイデアが登場しているそうだ。2つの意見がある。正反対で相いれない。そこで折り合いをつけ、違いを克服して優れた結論を見つけ出す。矛盾にみちた現実と取り組む思考法として注目された。考えてみれば、現代でもこんな課題はあちこちにある。

▼地方創生や法人減税を掲げ、成長戦略を進めるアベノミクス。一方で消費増税で財政再建も促す。財政赤字が増え続ければ、経済への信頼が揺らぎかねないからだ。これらの政策には相反する面がある。あちら立てれば、こちら立たず。だから消費や生産に陰りが見えると、増税延期や景気刺激を求める声が上がり始めた。

▼なんとか解決策を見つけたいが、哲学は複雑な現実になじむとは限らない。ヘーゲルの考えは誤りとの指摘もある。決める役割の政治は、2閣僚辞任などタガの緩みが目立つ。中国の成長鈍化、欧州のデフレ懸念など国際環境も厳しさを増す。かといって、難問を前に腕組みしているだけでは、日本経済は再び沈み始める。
東京・神田の古書店街は奥が深い。本が買えるだけではない。未発表原稿や日記など貴重な史料が発見される。大学などの蔵書も集ま  :日本経済新聞











[因]
地方創生や法人減税での成長戦略と消費増税での財政再建

[果]
腕組みしているだけでは日本経済は再び沈み始める。

<編集過程>
相反する成長戦略と財政再建の折り合いをつけ結論を出さないと日本経済は再下降する。
相反する成長戦略と財政再建の折り合いをつけ解決しないと、日本経済は再下降する。


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