2014年4月21日月曜日

2014-04-21

春の大安の結婚式に苦言を呈した、佐佐木茂索の祝辞の偏屈、気骨さにはほれぼれする。

2014/4/21付

 一流の近代国家には一級の辞書がなければならぬ。というわけで、政府が命じて明治期に編まれた初めての本格的な国語辞典が「言海」である。4分冊がすべて完成したのが123年前のあす4月22日なのだが、出版を祝う会にまつわる福沢諭吉の逸話が伝わっている。

▼会の次第を見ると祝辞の順が伊藤博文の次である。もう首相も経験していた伊藤は比肩する者のない政界の大物だ。しかし諭吉は言った。「学問について政治家と相伍(あいご)するわけにはいかない。ましてその後になるとは。自分ひとりの名誉だ恥だという話ではない、日本の学問のためだ」。結局、次第から諭吉の名が消えた。

▼偏屈か気骨か。どちらともいえようが、語らずして発した強烈なメッセージではある。春の大安の日曜日、やり方はいろいろになったとはいえ、きのうの結婚式で席次づくりに悩んだりスピーチに汗ばんだりした方も多いだろう。式帰りの人の列に諭吉の顔が浮かび、もう一つ、山口瞳が書き残した名祝辞を思い起こした。

▼眠狂四郎を生んだ人気作家・柴田錬三郎の娘さんの挙式が帝国ホテルであった。末席からは花嫁が見えぬほどの盛会で、立ったのは文芸春秋の社長も務めた佐佐木茂索。ただ「シバレンが結婚するわけではあるまいし……」と言ってしばし黙り、それで着席してしまったという。その偏屈、気骨。ほれぼれするほどである。
一流の近代国家には一級の辞書がなければならぬ。というわけで、政府が命じて明治期に編まれた初めての本格的な国語辞典が  :日本経済新聞











[因]
祝辞を辞退した諭吉の強烈なメッセージもさることながら

[果]
佐佐木茂索の偏屈、気骨にもほれぼれする。

<編集過程>
祝辞を辞退した諭吉も強烈なメッセージもさることながら、佐佐木茂索の祝辞の偏屈、気骨にもほれぼれする。
祝辞辞退という諭吉の強烈なメッセージも、茂索の祝辞の偏屈、気骨にもほれぼれする。
祝辞辞退という諭吉の強烈なメッセージもさることながら、茂索の祝辞の偏屈、気骨にもほれぼれする。
祝辞辞退という諭吉の強烈なメッセージも、茂索の祝辞の偏屈、気骨にもほれぼれする。
祝辞辞退という諭吉の強烈なメッセージもさることながら、茂索の祝辞にもほれぼれする。
春の大安の結婚式の祝辞で苦言を呈した、佐佐木茂索の偏屈、気骨さにはほれぼれする。
シバレンの娘の結婚式の祝辞で苦言を呈した、佐佐木茂索の偏屈、気骨さにはほれぼれする。
春の大安の日の結婚式に苦言を呈した、佐佐木茂索の祝辞の偏屈、気骨さにはほれぼれする。
春の大安の結婚式に苦言を呈した、佐佐木茂索の祝辞の偏屈、気骨さにはほれぼれする。

0 件のコメント:

コメントを投稿