2014年12月8日月曜日

2014-12-08

グローバル企業が顧客の安全を第一とし、国際的なリコールに踏み切るのは難しい問題だ。

2014/12/8付

 企業向けに書かれた危機管理の教科書を開けば、必ず出てくるのがタイレノール事件である。1982年、米国の製薬会社ジョンソン・エンド・ジョンソンの主力商品だった解熱鎮痛剤タイレノールに、何者かが毒物を混入した。シカゴ周辺で、少女ら7人が死亡する。

▼会社は原因がはっきりしないうちからリコールに踏み切る。新聞やテレビで繰り返し呼びかけ、全米で3100万個を回収した。大きな損失を出したが対応は好感され、ほどなく売り上げも回復する。この教訓を思い出させるのがタカタ社製エアバッグの問題である。同社の姿勢を消極的とみた米国の批判は高まる一方だ。

▼事情はいろいろあるだろう。だが追い詰められる形でリコールが広がり、そのたび企業イメージは損なわれる。危機管理に詳しい弁護士の中島茂さんは、これまで苦悶(くもん)の表情でリコールを決断する経営者を何人も見てきた。それでも判断基準はただ1つ。ユーザーの安全である。鉄則は「迷うならリコール」なのだという。

▼タカタはアジアや欧米などの20カ国に、50を超える生産や販売の拠点を持つ。まさにグローバルな会社だ。商品やサービスが評価され、企業の活動が海外に広がれば広がるほど、国際的なリコールの決断を迫られる可能性もついて回る。どのように備えればいいのか。なんとも難しく、そして避けては通れない問題である。
企業向けに書かれた危機管理の教科書を開けば、必ず出てくるのがタイレノール事件である。1982年、米国の製薬会社ジョンソン  :日本経済新聞











[因]
国際的に生産・販売拠点を持つタカタ社製エアバッグの問題

[果]
どのように備えればいいのか、避けては通れない問題だ

<編集過程>
国際的な展開をするタカタ社のエアバッグ問題はどのように備えればいいのか、避けては通れない問題だ
グローバル企業にとって顧客の安全第一を踏まえ国際的なリコールに踏み切るには、難しい。
グローバル企業が顧客の安全を第一とし、国際的なリコールに踏み切るのは難しい問題だ。

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